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元横綱・日馬富士の暴行事件と相撲協会の対応から我々も学ぶべきこと


新年早々、しかも第一回目のメルマガの話題として相応しいのかどうか迷いましたが、
傷害罪で略式起訴された元横綱・日馬富士の暴行事件は、1月4日に鳥取簡易裁判所が罰金50万円の略式命令を出したこともあり、この事件は企業内でハラスメント問題に対応する際にも参考になる事案だと思いましたので、取り上げたいと思います。

皆様はあの暴行事件について、どのような見方をされていますか?

「引退に追い込まれた日馬富士が気の毒だ」という感覚を持っている方も世間では
意外に多いように感じます。
そう思う背景には、これまでの元横綱の実績への称賛や、
お人柄への見方も影響しているのではないでしょうか。

しかし、この「気の毒」という感覚は、企業内でハラスメント問題が発生したときの
対応に当たる際にも、十分気を付けなければいけないことなのです。

報道を通してみる限りでは、相撲界のコンプライアンスへの意識の低さと、
相撲協会がガバナンス不全に陥っていることを露呈していると私は見ていました。

起きた事柄は極めてシンプルです。
相撲業界と民間企業とでは違いはありますが、ここでは、わかりやすい例えとして
民間企業に当てはめてみます。
「酒席で、グループ会社の若手(貴ノ岩関)の態度が悪いことに対して
腹を立てた幹部(元横綱・日馬富士)が、(指導の意味も込めて?
カラオケのリモコンで殴り、頭部に全治10日の怪我を負わせた」ことと、
「警察に被害届を出した後も親会社(相撲協会)に報告せず、
その後の社内調査にも協力しないグループ会社の社長(貴乃花親方)」
という二つの問題です。

この手の問題への対処も普通に考えれば極めてシンプルで、
1,暴行した加害者はその責任を取らなければならない、
2,組織への忠実義務違反があった場合はその責任を取らなければならない、
ということなのだと思います。

しかし、これを社内の人間だけで解決しようとすると、
どうしても日頃のパフォーマンスに引きずられやすくなり、
また、できるだけ穏便に済ませようと考えたくなるものです。
その心理が、協会への届け出より先に警察に被害届を出した
貴乃花親方に対しての批判に繋がっているのでしょう。
警察に相談した貴乃花親方の行動は、コンプライアンス遵守の観点から、
組織のルールより優先されても、何ら問題ないことです。

むしろ、相撲協会が今一度考えなければいけないことは、
何故、貴乃花親方が協会への届けより先に警察に相談したのか、なのです。
その理由は、恐らく、自組織での自浄作用が機能しないと考えたからではないかと推察され、
組織がガバナンス不全に陥っていることへの警鐘と受け止めるべきではないかと思います。

これは相撲協会だけの問題ではありません。
暴行事件には至らないまでも、私たちも自組織に当てはめてみて、
社内のハラスメント問題をはじめ、様々なコンプライアンス問題に対応する際に、
特に社内の人間だけで解決しようとするときに陥りがちな危険性を十分肝に銘じて、
向き合い方を再考するきっかけにできたらと思います。

みなさんはどのように考えますか?一度社内で議論してみてもいいかもしれません。

さて、長くなりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 
 
 

 

2018/01/06