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文脈を理解する

夏の台風は気まぐれ。
日に日に進路予報が変わり、天気予報に振り回されています。
新幹線は動くのか。飛行機は飛ぶのか。
研修は実施できるのか、延期した方がいいのか。
明日は明日の風が吹く。ということですね。
 
そんな秋の気配が感じられる8月の終わり。秋は一番好きな季節。
徐々に気温が下がり、ひんやりしてくる感じがたまらなく好きなのです。
そして、美味しい果物がたくさん並び、体を動かすのも楽しくなる。
そんな秋は、芸術の秋でもあります。ということで美術館に行こう!
 
現代アートって面白いですね。
以前キュビズムにも触れましたが、その作品だけで理解するのは難しく、
時代背景とそれが生まれた歴史、文脈がわかるとその作品の魅力が
一気に押し寄せてくる。それがわかるとその先の技巧も判断できるように
なってくるから、ますます惹きつけられてしまう。
 
で、このようなことはマネジメント論や人材育成、経営論も同じです。
世の中の流行り廃り、その時々のトピックがありますが、
文脈を理解せずに、最近よく聞く言葉だから同業もやり始めたから、
流行に乗り遅れたらまずいから、ということでやり始めても
大抵の場合うまくいきません。最近の流行では、、、
とここには書きませんが、なんとなくやり始めた施策がいかに多いか。
中には、流行りのことを3つ4つ同時に始めたりする場合もあったり。
 
慎重になり過ぎて、今まで通り何もしないよりは、新しく何かを始める方が
いいかもしれませんが、文脈を理解しないと効果はほとんど期待できない
ことも事実。
 
ここ2,3年で新しく始めた何か、あるいはこれからやろうとしていること。
しっかりと考えてみてはいかがでしょう。新しい発見があるかも。
 
【今週の1冊】

「日本以外全部沈没」
 筒井康隆 著 1973年 
 
読んだのは表題の「日本以外全部沈没」が収められた、
角川文庫の日本以外全部沈没 パニック短編集」
全11編のとってもくだらないパロディ集。なのですが、
これはこれで振り切っていてとても深い。
本当に言いたいことは、このような形式(風刺)にしないと
書けないのかも。
いや、それでも書けてしまう、出版されて多くの人の目に触れる
ことができるのは、成熟した社会だからできることなんでしょうね。
 
筒井康隆には30年くらい前に講演を依頼したことがあり、
宿泊先のホテルに迎えに行ったのですが、
着流の似合う、とてもダンディな大人で小僧の私は
憧れの眼差しで見ていたことを思い出します。
 
 

 

2024/08/26

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