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伝統は革新

CHANELの香水にYouTuberのコムドットを起用
というニュースを目にしました。さすがやるなCHANEL!

コムドットの起用は、今のCHANELユーザーの顧客には
ミスマッチだし、刺さらないし、嫌悪感すらいだく人も
いるでしょう。ハイブランドのCHANELのイメージが
崩れると思う人も。
しかしそれはCHANELの戦略通りなのではないかと。

シャネルを創設したココ・シャネルの生き方は
当時の社会への挑戦であり、女性の生き方の改革であり、
自分の生き方の苦しいばかりの模索。
そのココ・シャネルが生きていたら、他のハイブランドと
同じように語られることをどう思ったのか。
多分、是とはしなかったのではないでしょうか。

伝統(ブランド)はそのような核心を繰り返し、
時には今の顧客を失ってでもメッセージを発信し、
新しい世の中を作って、新しい顧客を開拓していく
ことができなけれが生き残れない。

そして、その革新=チャレンジは、成功するかは
わからない。さあ、どうする。
失敗の可能性もあるから革新しないのか。
革新のためにチャレンジすることを大事にするのか。

あなたは、そしてあなたの会社はどちらでしょう。
わかっていても革新できずに顧客の高齢化とともに
衰退してしていっている産業、企業がたくさんあるので
どちらを選択したらいいのかは自明のことなのですけどね。
 
【今週の1冊】

「落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ」
2020年 頭木弘樹 著  

知り合いで落語を始めた人がチラホラ出てきました。
今年初めのイベントは、談春独演会 でした。
一昨年くらいから落語を聞くようになりました。
そこでこの本に出会いました。

落語の成り立ち、歴史、構成、楽しみ方、
そして「耳の物語」と「目の物語」の違い。
さらに深い落語の楽しみ方が理解できて、
また色々聞いてみたくなりました。だけで終わらず、
この頭木弘樹。カフカの研究家でもあり、カフカの
小説と落語の共通点がそこかしこに!

先週「審判」を読んだ不思議な感じはこれだったのか。
がよくわかってちょっと感動。
落語のように朗読するとカフカの小説は違った味に
なるんでしょうね。すでに頭の中では噺家は審判を
語り始めています。
と、こんな出会い、つながりがあるから本を読むって
面白いんですよね。


【もう1冊】

日野自動車不正報告書
https://a11.hm-f.jp/cc.php?t=M239414&c=4&d=66a1
企業経営に関わる方だけでなく、全ての働く人に読んでほしい
「全文」の「第10章:従業員アンケート」の結果

未だにこのような組織があるということ、そして、調査委員会は
本気で会社をよくしようとしていることがわかります。

・「昭和の働き方が残っている」という表現が出てきますが、
 昭和にもこんな働き方が普通な会社はそうそうなかった
・仮に、うちの会社も似たようなものだ。と感じる若手がいたら
 その会社を改革することにエネルギーを注ぐのではなく、
 すぐに逃げ出した方がいいですよ
 

 

2022/08/09

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