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個人のタイムマネジメントを言い始めたら、 働き方改革にならないよ
働き方改革というワード、浸透してきました。管理職研修 ではもちろん、若手の研修でもこの話題は避けて通ることが できなくなっています。 ただ、その中身はほぼ残業削減。これって本質的な働き方改革 ではないのですけれど、その残業削減とセットで出てくるのが タイムマネジメント。一人一人が自分の仕事のやり方を見直して、 効率化させて無駄な業務を無くして、残業削減(=働き方改革) していきましょう。という流れ。 でも、これを言い始めたら働き方改革にならないのですよ。 個人のタイムマネジメントでなんとかなるなら、それは個人の 業務改善だし、そんなことはさっさとやればいい。いや、効率 悪い仕事してるならすぐにやってよ。というレベル。 働き方改革はまさに大きな業務改革とセットで考えなければ いけないテーマなのです。 例えば今回の総選挙。20時に投票を締め切ってからの即日開票。 大勢の人が人海戦術で投票箱を運んで開けて、一票一票仕分け して・・・。個人の問題であれば、一人一人のスキルを上げて、 集計しやすいような束を作るとかなんとか色々工夫のしどころは あるでしょう。開票作業の職人がいたりして。でもこれが個人の タイムマネジメントの限界。 働き方改革を考えるのであれば、業務そのものを見直すことに なるのです。今までの紙の投票をやめて電子投票やインター ネット投票にして開票作業そもそもを無くしてしまうとか。 即日開票をやめて翌日開票にするのも考えられますよね。 とにかく、”今までこうやっていたから”という前提から変える ことができるかどうか、なのです。 それが真の働き方改革ではないでしょうか。 そもためには、個人ではなく少なくとも部門全体で、できれば 会社全体で考えて動かなければいけないことなのです。 個人がいくら頑張ってもその仕事そのものがなくなる可能性 だってあるわけですからね。 先週、このような記事もありました。 https://www.nikkei.com/ 大手監査法人のあずさ監査法人が新規案件の受注を1年間停止して 受注を止めている間に監査作業の工程を見直し、法人全体の作業量 を3割減らす。 経営者が本気にならないとこのレベルの改革はできないし、 そのレベルでないと働き方改革とは言えないのです。 ヤマト運輸もそうですね。 ではなく、業務構造全体を見直すことなのです。 そう、総選挙。 一票の格差が2倍くらいあるなら、年齢によって格差をつけたら どうでしょう?将来がある若い人の割合を大きくして、年齢が 上がるとともに価値が下がっていくとか。 |
【今週の1冊】 「民王」 池井戸潤著 2013年 文春文庫 先週は選挙もあったのですが、それとは関係なく少し気楽に 読める本はないかなと読み始めた一冊。 池井戸潤の小説はフィクションかノンフィクションか わからなくなるほどリアリティがあって面白いのですが 「空飛ぶタイヤ」「7つの会議」「半沢直樹の原作シリーズ」 などなど、 この本は間違いなくフィクション。(現職の総理大臣と 息子の大学生の脳の中が入れ替わってしまうのですから) それでもリアリティがあるところが面白い。 体(見た目)はそのままで頭の中は大学生が国会に、 見た目は大学生で頭の中は現職総理が就活に汗を流す。 そこで何が起こるのか。 就活の茶番や、そもそもどうして政治家目指したのか? (今の仕事を始めた時の志は?) など日常に流されてしまっている自分を振り返ることが できた本です。 池井戸潤の本は面白い。 |
2017/10/30