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アクシア社長のオフィシャルブログ
今しか見えない
エリザベス女王の国葬と安倍元総理の国葬。二つの国葬には 大きな違いがありました。そう、「マスク」です。 イギリスではマスクをつけている人は皆無、日本ではほぼ 全員がマスクをつけている。 昨年東京オリンピックの閉会式で、次の開催都市であるパリ からの中継でもほぼノーマスクでした。 これに対してある方は、日本は同調圧力が強いから、永遠に ノーマスクにはならないでしょう。というコメントをして それに一定の理解を示す人も多数。 実はこれって、現状維持バイアスそのもの。「今」しか見えて いない証拠。街を歩いている人を見ていると顎マスクや 腕にマスクを巻いているノーマスクの人も増えてきています。 という、現実を見ると永遠にノーマスクにならないと考える ことはおかしいことがわかります。 円安も同じ。今年の3月から一気に進んだ円安。半年経ちましたが 収まる気配はない。そこで出てくるのが永遠に円安説。 これも「今」しか見えていない、現状維持バイアス。 未来のことは誰にもわかりません。言えることは今の状態が 永遠に続くことはない。ということ。つまり現状維持バイアスに とらわれずに、未来の出来事を予測させる動きを敏感に察知し、 素早く対応できる準備をしておくこと。 アフターコロナに向かって、ビジネスのあり方を変えていかなきゃ |
「にんじん」 1894年 ジュール・ルナール 著 2014年 高野優 訳 新潮文庫 帯に「実の母親によるいじめにも負けず、成長する赤毛の少年」 という訳者のコピー。 読み進めていくと、始まりはなかなかのいじめで辛くなって 来るのですが、だんだん違和感が。これはいじめでもなんでもなく 少年のから思春期に向かう中での、妄想と願望がないまぜになって 葛藤しながら成長していく物語なのではないかと。 裕福な家庭でのちょっと変わった少年。両親からも兄弟からも 愛されている描写もしばしば。 違和感を持って読み進め、訳者あとがきを読んで納得。 これは文章を表面的にしか捉えることができない訳者が、 「母親のいじめ」だと勝手に思い込んでいるのだと。 翻訳本は訳者によって随分と違い、下手な訳者に当たると 小説が台無しになるのですが、この訳者は違う意味でひどい。 原作を自分の主義主張に捻じ曲げてきている。 訳者はモラハラの本も訳している。そんな思考でにんじんの 翻訳をしていくとこうなるのかもしれません。 これも一つのバイアスですよね。 |
2022/10/05